プライマリケア看護コース

2018年4月に開設された、高度な看護実践能力を備えた診療看護師(NP)を目指すコースです。

アドミッションポリシー  ディプロマ・ポリシー

プライマリケア看護コース概要

本コースでは、在宅、施設、慢性期病棟などで、急性疾患発症時の初期対応や、比較的軽い症状や慢性疾患をもつ患者の様々な訴えに対して、看護学と医学の視点から包括的なアセスメントを行い、必要な検査、臨床判断、治療の管理、治療効果の評価を自律的、かつ必要に応じて多職種と連携・協働して実施できる看護師の育成を目指します。

診療看護師(NP)とは、高い専門性と優れた看護実践能力をもつ高度実践看護師のひとつ。

診療看護師(NP)は医師や他の医療従事者と連携し、患者さんに対して看護学と医学の視点から包括的なアセスメントを行い、一定の範囲で自律的に診断と治療を行っていきます。

特定行為のうち、在宅や施設などで実施する頻度の高い「10区分20行為」の研修科目を開講。

「特定行為」として定められているのは21区分38行為です*。このうち本コースでは、在宅や施設などで患者さんや高齢者に実施する機会が多い10区分20行為の研修科目を開講しています。
*2023年4月現在

科目の一部をインターネット配信により自宅で受講 :科目履修

特定行為研修の共通科目では放送大学大学院のeラーニングを取り入れているため、自宅や職場からインターネット環境を利用して受講することができます。入学前に履修した単位も既修得単位として認められますので、入学後の学修負担を緩和できます。
※入学前に履修する受講料は自己負担となります。

長野県の中・東信地域を中心に様々な充実した実習先を用意 :実習病院(2023年4月1日現在)

JA長野厚生連鹿教湯三才山リハビリテーションセンター鹿教湯病院、同鹿教湯三才山リハビリテーションセンター三才山病院、同佐久総合病院、同佐久医療センター、同長野松代総合病院、同富士見高原病院、佐久市立国保浅間総合病院、小諸高原病院、社会医療法人財団慈泉会相澤病院、諏訪赤十字病院、市立大町総合病院、国立病院機構まつもと医療センター、医療法人友愛会千曲荘病院、独立行政法人国立病院機構信州上田医療センター

7つの能力をバランスよく磨く :身につける力

当大学院で身につける7つの能力として「包括的健康アセスメント能力」「エビデンスに基づいた知識と技術の健康教育を効果的に実践する能力」「必要な臨床判断、治療の管理、治療の効果の判断を自律的に実践する能力」「チームワーク・協働能力」「 倫理的意志決定能力」「実践課題を解決するための研究能力」「.医療保健福祉制度の活用・開発能力」を掲げています。

特定行為10区分20行為

区分名 特定行為名
呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 侵襲的陽圧換気の設定の変更
非侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
人工呼吸器からの離脱
呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連 気管カニューレの交換
ろう孔管理関連 胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換
創傷管理関連 褥瘡または慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去
動脈血液ガス分析関連 直接動脈穿刺(せんし)法による採血
橈骨(とうこつ)動脈ラインの確保
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 脱水症状に対する輸液による補正
感染に係る薬剤投与関連 感染徴候がある者に対する薬剤の臨時の投与
血糖コントロールに係る薬剤投与関連 インスリンの投与量の調整
循環動態に係る薬剤投与関連 持続点滴中の利尿剤の投与量の調整
持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整
持続点滴中の降圧剤の投与量の調整
持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整
持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整
精神及び神経症状に係る薬剤投与関連 抗不安薬の臨時の投与
抗精神病薬の臨時の投与
抗けいれん剤の臨時の投与

プライマリケア看護コース FAQs

プライマリケア看護コース用FAQs

授業科目

プライマリケア看護コース 2年間科目履修スケジュール

プライマリケア看護コース プライマリケア看護学演習Ⅰ

身体所見から得た情報を総合的に判断、医師に報告する演習を行う

プライマリケアが展開される在宅・施設・外来などで、一般的によく見られる症状を持つ患者様の状態を、生活背景や解剖学的視点からアセスメントし、臨床推論を通して診断に結び付ける思考過程を学びます。シミュレータ(模擬患者)を設定し、診断に必要な検査の選定、身体所見から得た情報を総合的に判断し医師に報告します。

●受講生の方へ

この授業では、看護師があまり学んでこなかった臨床推論の進め方について丁寧に学びます。診療看護師(NP)として医療現場で活躍するために欠かせない授業です。シミュレーション教材を使いながら学ぶ、臨床経験が活かせる楽しい授業です。

プライマリケア看護コース プライマリケア看護学実習Ⅰ

医師の指導のもと医学的診断、治療計画の立案について学ぶ

プライマリケア分野の診療看護師(NP)に必要な基礎的な実践力を身につける実習です。佐久地域の病院の地域支援科や在宅支援科の医師とともに訪問診療に同行し、初診患者を対象とした医学的診断プロセスを学びます。さらに、医師の指導のもとに治療計画を考え、再発予防、ヘルスプロモーションを実践します。

●受講生の方へ

訪問看護や高齢者施設などでは、看護師が一人で対象者の状態を把握して対応を考えなければなりません。これからの看護師は、自律した判断力を身につけ、患者にタイムリーな医療を提供できるようになる必要があります。

プライマリケア看護コースは「職業実践力育成プログラム」(BP)として認定

プライマリケア看護コースは「職業実践力育成プログラム」(BP)として認定されています。
BPは、大学院等における社会人の職業に必要な能力や知識取得のニーズに応じた実践的・専門的なプログラムであり、文部科学大臣が認定するものです。また、厚生労働大臣により、教育訓練給付金の対象講座として指定を受けています。

NP資格認定試験合格率(一般社団法人 日本NP教育大学院協議会)

2020年度よりプライマリケア看護コースの修了生が誕生しています。

過去5年の論文タイトル