研究紹介

大学重点研究プロジェクト
「佐久ケア・モデル」の確立に係る研究

実施経過と今後の予定

1.目的
 保健医療の先進地である佐久市を中心とする一定の「ケア・モデル」を一層明確に確立するための体系的な情報の収集と整理、独自の実態調査、総合的科学的理論構築の可能性を探求することを目的とし、最終ゴールを「仮称:佐久学の確立」に設定するものである。

2.研究時期
 平成4年4月から平成8年3月末までの5年間

3.研究の進め方
 現存する文献や資料、証言記録の蒐集・整理、研究フレームワークの検討などを中心に活動した第Ⅰ期(令和4~6年度)の結果を踏まえ、第Ⅱ期(令和7~8年度)において、総合的な検討を加える場としての学内研究会兼講演会と佐久ケア・モデル事業公開討論会を企画している。

4.進捗状況
 令和7年7月22日(火)に郷土史家の小林收(おさむ)氏と元JA厚生連佐久総合病院事務長の油井博一氏による講演会を開催した。令和7年9月9日(火)に元佐久市健康福祉部長の神津公子氏による学内研究会兼講演会「健康快適都市佐久における保健医療福祉の発展-住民とともに行う保健活動の実際と人材育成(仮)」を開催した。また、佐久大学で開講されている「佐久の医療とケアの歴史」の授業(坂戸千代子氏)の一部を聴講・録画した(令和7年5月7日・14日)。

5.今後の活動計画
 令和7年11月22日(土)に、佐久ケア・モデル事業公開討論会「歴史的に見た佐久圏域の『医療保健福祉系人材育成』の独自性と今後の展望(仮)」を行う予定である。また、令和7年7月22日(火)に開催した郷土史家の小林收(おさむ)氏と元JA厚生連佐久総合病院事務長の油井博一氏による講演会の内容と「佐久の医療とケアの歴史」の授業(坂戸千代子氏)の一部を聴講・録画した(令和7年5月7日・14日)内容は、令和8年3月に発行される、佐久大学紀要『佐久大学看護・福祉研究』第4巻1号に実践報告として掲載する予定である。

 

私立大学研究ブランディング事業

平成29年11月7日に文部科学省より平成29年度「私立大学研究ブランディング事業」の支援対象校の選定結果が発表され、本学申請の「健康長寿〈佐久〉を牽引する「足育(あしいく)」研究プロジェクト」が同事業の「タイプA」に採択されました。
私立大学研究ブランディング事業とは、学長のリーダーシップの下、大学の特色ある研究を基軸として、全学的な独自色を大きく打ち出す取組を行う私立大学等に対し、経常費・設備費・施設費を一体として文部科学省が重点的に支援するものです。

平成29年度の同事業には、188校から申請があり、計60校(タイプA:33件、タイプB:27件)が選定されました。

本学が採択を受けた「タイプA:社会展開型」は、地域の経済・社会、雇用、文化の発展や特定の分野の発展・深化に寄与する研究を対象とするものです。

事業の概要

○事業名

健康長寿〈佐久〉を牽引する「足育(あしいく)」研究プロジェクト

○事業概要

健康長寿を足の健康から展開する研究プロジェクトを全学的に推進し、子ども・成人・高齢者を対象とする実態把握に基づき、足の健康教育プログラムを開発する。産・学・官及び医療機関との協働の下、本学が足の健康づくりの拠点となり、研究成果の情報発信、企業による足の健康関連製品・機器の開発への支援、基本的なフットケアができる専門職の人材育成、地域住民への知識の普及を図ることで、本学のブランドを広く浸透させる。

○事業期間

3年(平成29年度~平成31年度)

○事業計画書、進捗状況、成果報告書

事業計画書(PDF)
平成29年度の進捗状況(PDF)
平成30年度の進捗状況(PDF)
平成31(令和元)年度の進捗状況(PDF)
成果報告書(PDF)

参考リンク

文部科学省 私立大学研究ブランディング事業(外部サイト)
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/002/002/1379674.htm

「足育」に関する取組


子どもと保護者向けの足の健康教育

①リーフレット「健やかに育つ子どもの足と靴」
 2018年に、佐久地域の幼児と学童の保護者を対象にアンケート調査を実施しました。その結果に基づいて、子どもが健やかに成長することを願って、子どもの足に合った靴の選び方と履き方のポイントを伝える「幼児・学童とその保護者向けのリーフレット」を作製しました。

・リーフレットURL:https://www.saku.ac.jp/wp_saku/wp-content/uploads/2018/03/ashiiku_leaf_.pdf
・ポスター「こどもの靴の選び方」URL:https://www.saku.ac.jp/wp_saku/wp-content/uploads/2018/03/kutsu_poster.pdf

②足育動画「ぼくもわたしもじょうずにはけるよ」
 「かかとトントン、ベルトピッタリ」を合い言葉に、子どもが正しく靴が履ける方法を動画で紹介します。成長期の足の健康を守るためには、正しい靴の履き方が身につくことが重要ですので、ぜひご活用ください。

 

2020年度佐久大学発「足の健康サポーター」養成事業

 外反母趾や巻き爪の予防は、正しい歩き方、爪切り、靴の履き方が予防できることが多いため、予防的な介入が重要と考える。地域の人々が足への関心をもちながら、足の健康維持に向けたセルフケアを学び、いつまでも歩ける足を自分で守ることをめざす必要がある。具体的には、足の健康(靴の選び方・履き方、爪切り)と身体の動かし方(ストレッチと筋肉トレーニング)をオンライン公開講座という形式で行う。

・事業期間:令和2年9月17日~令和3年2月26日